のれんやカーテン、幕、のぼりなどを制作・設置する際に、「防炎加工は必要なのか」「どの商品が対象なのか」と迷う方は少なくありません。
防炎加工は、火災時の被害拡大を防ぐために重要ですが、施設や用途によって必要な条件が異なります。
この記事では、防炎加工の基本から、義務となるケース、防炎物品・防炎製品の違い、素材選びや後加工の注意点まで、初めての方にもわかりやすく解説します。
創業50年の弊社(エクセル・タム)の受注実績をもとに、防炎加工を施した具体的な事例についてもまとめているのでぜひご参考ください。
- 防炎加工とは何かを基礎からわかりやすく知りたい方
- のれん・幕・カーテン・のぼりに防炎対応が必要か確認したい方
- 防炎物品と防炎製品、防炎ラベルの違いを整理したい方
- 後から防炎加工できるのか、注意点も含めて知りたい方
- 防炎対応の印刷物を発注する前に、素材や進め方を把握したい方
防炎加工とは?

防炎加工とは、布などの燃えやすい素材に特殊な加工を施し、「燃えにくくすること」を指します。
完全に燃えなくなるわけではありませんが、着火しにくくする・燃え広がりにくくするという特性を付与することで、火災時の被害を最小限に抑える役割を果たします。
防炎/難燃/不燃の違い
防炎に関連する言葉として「難燃」「不燃」もよく耳にします。それぞれ意味が異なるため、混同しないよう正しく理解しておきましょう。
| 用語 | 意味 | 主な用途・対象 |
| 防炎 | 炎が当たっても燃え広がりにくい性質。着火しにくく、自己消火性がある | カーテン、のれん、幕、じゅうたんなど繊維製品全般 |
| 難燃 | 燃えにくい性質。防炎よりも広義に使われることもある。建材分野でよく使われる用語 | 建材、プラスチック製品など |
| 不燃 | 炎を当てても燃えない、または燃焼しない性質。最も高い耐火レベル | 金属、ガラス、石材など |
「防炎」はあくまでも「燃え広がりにくい」性質であり、「絶対に燃えない」ことを意味するものではありません。
これは消防法上の定義に基づいた区分であり、繊維製品(布製品)に対して適用される概念です。
防炎加工の仕組み

繊維製品を防炎化する方法は、大きく分けて2つあります。
素材自体に防炎性能を持たせる(原糸防炎)
繊維そのものに防炎性能を持たせる方法です。原糸防炎とも呼ばれます。
難燃ポリエステルのように、原料段階で防炎性を持たせたり、薬剤を練り込んで紡糸したりする方法があります。
耐久性が高く、洗濯後も性能が持続しやすい点が特徴です。繰り返し洗うカーテンや業務用のファブリックなど、長期使用が前提の製品に適しています。
薬剤による表面加工(後加工防炎)
ポリエステルや綿の布などに、防炎薬剤を含浸・塗布して防炎性能を持たせる方法です。
製品の製造後に施すことができるため、後加工防炎と呼ばれ、既製品への対応も可能な場合があります。
ただし、洗濯や使用による薬剤の劣化・脱落には注意が必要です。
【注意】加工条件によって防炎性能は変わります
防炎性能は素材だけで自動的に決まるものではありません。実際には、染料、顔料、インク、コーティング、裏打ちなどの加工条件によって燃焼挙動が変わります。
防炎加工済みの生地にあとからインクジェット印刷や特殊コーティングを施した場合、改めて防炎性能の確認や試験が必要になることがあります。
防炎品の種類と防炎ラベル
そもそも、防炎性能を備えた物品(防炎品)には大きく分けて「防炎物品」と「防炎製品」の2種類があります。
そして、防炎性能を備えた物品(防炎品)であることを証明するのが「防炎ラベル」「防炎製品ラベル」です。いずれも、一般財団法人日本防炎協会が管理・発行しており、消防法に基づく認定制度の一部となっています。
| 区分 | 位置づけ | 主な例 | 付与されるラベル |
| 防炎物品 | 消防法上、一定の場所で使用が義務付けられるもの | カーテン、布製ブラインド、暗幕、じゅうたん等、展示用合板、舞台幕、工事用シート | 防炎ラベル![]() |
| 防炎製品 | 防炎物品以外のもので、法律上の義務対象ではないが、防炎性能が望ましいものとして協会が認定したもの | のぼり旗、広告幕、テント類、寝具類、作業服、布張家具等 | 防炎製品ラベル![]() |
消防法上の義務が発生する施設(後述)で使用する場合は、「防炎ラベル」が貼付された製品を選ぶ必要があります。
「防炎製品ラベル」のみの製品では、法令上の要件を満たさない場合があるため、注意が必要です。
さらに、展示会やイベント、会場ごとに独自で「防炎製品」の仕様を求めるケースもあるため事前の規定確認が必須です。
各ラベルの細かな違いや種類については後述します。
防炎加工は必須?消防法で義務化されている場所・用途

防炎加工が必須かどうかは、①設置場所、②使う物品、③施設独自のルールで決まります。
防炎加工が必須かどうかの確認方法
以下の順番で確認していくと漏れなく対応できるでしょう。
消防法第8条の3第1項
消防法施行令第4条の3第1項及び第2項
カーテン・暗幕・どん帳・布製ブラインド
じゅうたん等
展示用合板
舞台において使用する幕および大道具用の合板
工事用シート
展示会場(東京ビッグサイトや幕張メッセなど)や大型商業施設では、場所を問わず装飾に防炎加工を求める場合もあります
適用条件の詳細は、管轄の消防署または施設管理者に確認の上、対応を進めてください。
義務対象となる設置場所
消防庁や日本防炎協会の公開情報では、防炎物品の使用が必要になる代表例として、以下のような施設が挙げられています。
- 高層建築物:高さ31mを超える建物
- 地下街:地下に設けられた商業施設・通路
- 病院・診療所・社会福祉施設:避難が困難な人が多い場所
- 劇場・映画館・公会堂・集会場
- 百貨店・マーケット・展示場
- ホテル・旅館・飲食店
- 特定の工事現場
これらの施設は、不特定多数の人が出入りする、または火災時に避難が困難になりやすいという特性を持つため、防炎規制の対象となっています。
他にも細かな条件や規定があり、法令は随時改訂もされます。
自身でも確認し、判断に迷う場合は、所轄消防署・施設管理者・主催者に事前に問い合わせるのが確実です。
対象となる物品(防炎対象物品)
消防法施行令で定められている代表的な防炎対象物品は、カーテン、布製ブラインド、暗幕、じゅうたん等、展示用合板、どん帳その他舞台で使う幕、舞台大道具用の合板、工事用シートです。
さらに実務上は、布製つい立、間仕切りカーテン、壁に沿って下げる布製装飾、布製ののれん、装飾幕、紅白幕なども対象として扱われることがあります。東京消防庁の案内でも、これらは防炎対象物品として整理されています。
のれんは、下げ丈1メートル未満であれば、一般に火災予防上の規制対象外として扱われることがあります。ただし、実際の運用は消防本部によって異なるため、最終的には所轄消防本部への確認が必要です。
違反した場合のリスク
防炎対応が必要な場面で未対応の物品を使うと、まず問題になるのは消防機関の指導や是正の対象になることです。加えて、展示会や商業施設では、会場ルール違反として使用中止や撤去を求められることがあります。
万が一の火災時に防炎品を使用していなかった場合、契約内容や事故状況によっては火災保険の支払いに影響が出るリスクもあります。
「知らなかった」では済まされないケースもあるため、使用前にしっかり確認することが大切です。
- 管轄の消防署や消防署のウェブサイトで規制内容を確認する
- 施設・会場の管理者に防炎基準を確認する
- 製品に貼付された防炎ラベルの種類が要件を満たしているかチェックする
- 印刷・制作会社に相談し、防炎ラベル付きの製品を選ぶ
よくある「防炎加工が必須」になるケース

防炎加工を施した製品を使うことが多いシーンをご紹介します。
飲食店ののれん
レストランや居酒屋の入り口や店内で使うのれんは、防炎規制の対象になることがあります。丈が短いものは例外的な扱いになることもありますが、設置前に確認しておくのが安心です。
弊社でも飲食店ののれん制作を承っておりますが、その多くが防炎加工付きでのご注文です。
展示会の幕やタペストリー
展示会場は「展示場」として消防法の対象施設となることが多く、会場ガイドラインでも防炎加工を義務付けているケースが大半です。
展示会場では、バックパネルや幕だけでなく、長机に掛けるテーブルクロスも防炎対象になる点を見落としがちです。搬入時に会場スタッフから指摘されてしまうケースも珍しくありません。


弊社ECサイト「オリジナルファクトリー」で取り扱っているサークル布は、日本防炎協会の防炎製品認定タグが付いており、そのままイベント会場に持ち込むことができます。
データもスマホから簡単にアップロード可能、1枚から印刷制作に対応しているため、同人サークルや物産展出展者の方にも広くご利用いただいています。
サイズや素材選びから行いたい方はこちらからご相談ください。
ホテルや高層建物で使うカーテン
旅館・ホテルや高層建築物で使うカーテンは、防炎物品であることが求められます。
カーテンは窓用だけでなく、間仕切り用途も含めて対象になる点にも注意しましょう。
のぼり旗(屋内設置)
のぼり旗は屋外での使用では法的義務が発生しないことが多いですが、百貨店の館内・展示会場内・飲食チェーンの店内など屋内での使用の場合は防炎加工が必要になるケースがあります。
のぼり旗の素材としてよく使われる「ポンジ」も防炎加工が可能です。
他にも防炎加工が可能な素材は複数ありますので、素材選びについて迷われた際はお気軽にご相談ください。

防炎加工に適した素材と加工方法

防炎加工の効果や仕上がりは、素材や印刷方法・表面加工、縫製仕様によって大きく異なります。
最終的な防炎性能の確認・認定は、複合的な要素で決まるため「ポリエステルだから必ずOK」「綿だから必ずNG」といった単純な話ではありません。
そのうえで、実務上よく比較される素材を整理すると次のようになります。
| 素材 | 防炎加工との相性 | 特徴 | 注意点 |
| ポリエステル | ◎ 非常に良い | 印刷適性が高く、防炎薬剤との親和性も高い。発色も鮮やか。 | 熱に弱く、高温環境では注意が必要。 |
| 綿・麻(天然繊維) | ○ 良い | 薬剤を吸収しやすく防炎加工が浸透しやすい。 | 風合いが変化する場合がある。繰り返し洗濯で効果が落ちやすい。 |
| ターポリン | ー 後から防炎加工を施すことは不可 | PVC(ポリ塩化ビニル)系の素材で耐久性が高い。原糸防炎で、最初から防炎性を有するタイプがある。 | 布地と異なり硬さがある。折り目に注意。 |
ポリエステル系
ポリエステル系素材は、のれん・幕・のぼり旗などの印刷物に広く使われています。
インクジェット印刷や昇華転写プリントとの相性が良く、鮮やかな発色が得られます。
防炎薬剤との親和性も高いため、安定した防炎性能を付与しやすく、印刷会社でも対応実績の豊富な素材です。
弊社でも多くの取り扱い・制作実績があり、ほとんどの素材で防炎加工に対応しています。
綿・麻(天然繊維)
綿や麻は、天然素材ならではの柔らかな風合いが魅力で、和風ののれんや高級感を演出したい場面に多く使われます。
繊維の構造上、防炎薬剤を吸収しやすい点は加工の観点からはプラスですが、薬剤処理後に若干の硬化や風合いの変化が生じる場合があります。洗濯による薬剤の流出にも注意が必要です。
見た目や風合いは麻や綿帆布など天然繊維に似せつつも、ポリエステル素材ならではの速乾性や防炎加工のしやすさも兼ね備えた、いいとこどりの素材もあります。
ターポリン
ターポリン(PVC防水シート)は、屋外バナーや横断幕などに使われる丈夫な素材です。
防炎性能を備えたターポリン素材も市販されており、屋外の展示幕や工事現場用シートなどに活用されています。
ただし、ターポリンは表面層や基布、印刷方式、厚み、コーティング条件の影響を受けやすい素材でもあります。
白生地の認定と印刷済み製品の認定は別に考える必要があるため、「防炎ターポリン」と書かれていても、どの状態で認定されているかを確認することが重要です。
>>ターポリンとは?
用途別おすすめ早見表
実際の選定では、「素材名」よりも「どこで、何に使うか」から逆算するほうが失敗しにくくなります。代表的な用途については、以下のような選択肢が一般的です。
| 用途 | おすすめ素材 | 理由 | 注意点 | 耐久性 |
| のれん | 綿・ポリエステル | 風合い・印刷適性のバランスが良い | 洗濯後の防炎効果の持続を確認 | 中程度 |
| のぼり | ポリエステル | 軽量で印刷鮮やか、防炎加工との相性◎ | 屋外・屋内で用途を区別して選ぶ | 中〜高 |
| 幕・バナー | ポリエステル・ターポリン | 耐久性と印刷品質のバランス | ターポリンは折り加工に注意 | 高 |
| 間仕切り | ポリエステル(原糸防炎) | 繰り返し使用・移動が多いため原糸防炎が安心 | 透け感・デザイン性と要件のバランスを検討 | 高 |
| カーテン | ポリエステル(原糸防炎) | 洗濯対応と防炎性能の持続性が重要 | 既製品の場合は防炎物品ラベルを確認 | 高 |
後から防炎加工はできる?

「すでに持っている製品に、あとから防炎加工をしたい」という相談は少なくありません。結論としては、後加工できる場合はありますが、すべての製品で可能というわけではありません。
既製品へ防炎加工を後付けする方法
手元にある製品を専門の防炎加工業者へ送付し、防炎薬剤の含浸・塗布加工を施してもらう方法があります。
この方法で適切に加工が行われれば、日本防炎協会の登録表示者(認定業者)から防炎ラベルの発行を受けることができるケースもあります。
ただし、素材や製品の状態によっては加工が難しい場合もあり、さらに送料や加工費用、ラベル発行手数料などがかかってきます。
制作段階から防炎対応素材を選ぶほうが品質・コスト面で有利なことが多いです。
のれんや幕を新たに制作する場合は、最初から防炎加工を前提にした素材・仕様で発注することをおすすめします。
後から防炎加工を施すのが難しいケース
以下のような状態の製品は、後付けでの防炎加工が難しくなります。
- 表面コーティング加工がある製品:コーティングが防炎薬剤の浸透を妨げる
- 防水・撥水加工済みの製品:同様に薬剤が定着しにくい
- 劣化・破れ・汚れがある製品:加工の均一性が損なわれ、防炎性能が不均一になる
- 染料・プリントが防炎薬剤と反応する素材:色落ちや変色のリスクがある
また、じゅうたん等については、後加工で薬剤を吹き付けたり浸漬したりする方法は、洗濯や掃除機使用で防炎効果が減少するため認められていません。
上記に当てはまる場合は、新たな製品を防炎対応仕様で制作し直すことが現実的な選択肢となります。
市販の防炎スプレーと専門業者の加工の違い
ホームセンターなどで市販されている「防炎スプレー」と、専門業者による防炎加工には、明確な違いがあります。
| 項目 | 市販の防炎スプレー | 専門業者による防炎加工 |
| 防炎ラベルの発行 | ✕ 不可 | ◎ 可能(登録表示者に依頼した場合) |
| 防炎効果の持続性 | △ 比較的短期間 | ◎比較的長い(素材・環境による) |
| 法的要件への対応 | ✕ | ◎ 消防法上の要件を満たせる |
| コスト | 安価 | 製品・仕様によって異なる |
消防法の義務対象施設で使用する製品については、市販スプレーでは法的な防炎物品とは認められません。
必ず防炎ラベルを発行できる登録表示者(認定業者)に依頼し、防炎ラベルが付与された製品を使用してください。
防炎ラベルの取得方法

防炎ラベルは、防炎性能を満たしていることを示す重要な証明です。
防炎ラベルのない製品は、原則として消防法上「防炎品」として認められません。仮に防炎加工が施されていたとしても、ラベルがなければ義務対象施設での使用は認められない点に注意が必要です。
防炎ラベルの取得方法は、大きく分けると次の2通りです。
ひとつは、すでに防炎対応として販売されている製品を、そのまま購入する方法です。たとえば、防炎ラベル付きのカーテンや、防炎製品認定タグ付きののぼり・幕などを注文するケースです。
もうひとつは、製造や縫製を行う事業者が、必要な認定や申請を行ったうえで、防炎ラベルを付けて製品化する方法です。
たとえば、印刷会社がお客様から受注した幕やのれんを、防炎性能を満たす生地・仕様で製作し、登録表示者として所定の申請を行ったうえで防炎ラベルを貼付して納品する、といった流れがこれにあたります。
防炎製品ラベルの交付には事業所番号が必要とされており、一般ユーザーが単独でラベルだけを入手して貼る仕組みではありません。
ラベルを見るときは、次の点を確認しておくと安心です。
- 防炎物品ラベルか、防炎製品ラベルか
- 洗濯・ドライクリーニングへの対応区分
- 事業所番号や表示内容
- 注意書きの有無
とくにカーテン類では、ラベルの区分がクリーニング後の再防炎要否に直結するため、購入時だけでなく使用後の管理でも重要です。
他にも、日本防炎協会の公式ホームページに詳細な区分が記載されているため参考にしてください。
防炎加工を施した製品のお手入れと注意点

防炎加工済みの製品は、使用・洗濯の方法によって防炎性能が低下することがあります。長期間にわたって性能を維持するために、お手入れや注意点について確認しておきましょう。
洗濯やクリーニングはできる?
洗濯やクリーニングの可否は、まず防炎ラベルの注意書きを確認します。
日本防炎協会の公式ホームページでは、ラベル下部の緑字の注意事項に従うこと、注意書きのないものは水洗い・ドライクリーニングをしても再防炎処理が不要であることが示されています。

クリーニングに出す場合も、「防炎ラベルがついていること」をクリーニング店に伝え、防炎性能を損なわない方法で取り扱ってもらうよう依頼しましょう。
破れ・丈詰め・縫製直しをしたらどうなる?
防炎加工済みの製品に破れや縫製の修正が生じた場合、修正・加工箇所については防炎性能が保証されなくなる場合があります。
日本防炎協会のFAQには以下のような記載があります。
Q)防炎カーテンに穴が開いてしまいました。補修したものは防炎カーテンとして使用できるか?
A)防炎カーテンの補修(縫製など)ができるのは消防庁長官の登録を受けた方しかできません。登録を受けた方がカーテン、及び補修に使う布が防炎品であることを確認して補修し、防炎ラベル表示をすれば消防法上の防炎品として認められます。
日本防炎協会 > よくある質問
以下のような修正・改変を行った場合は、再防炎加工(専門業者への依頼)が必要、と覚えておきましょう。
- 丈詰め(カーテンや幕の長さ変更)
- 継ぎ足し・縫製直し
- 破れ箇所の補修(別素材・別布地による修繕)
いずれにしても、ラベルを外したまま使う、一般の補修だけで済ませる、といった対応は避けたほうがよいでしょう。
印刷会社に「防炎加工あり」で注文する際の注意点

防炎加工付きの製品を印刷会社に発注する場合、スムーズに進めるためにいくつかのポイントがあります。
用途や設置場所を伝える
まず伝えたいのは、①利用目的(何に使うか)②設置場所(どこで使うか)です。
設置場所(屋内・屋外、高層ビル・飲食店など)と用途(のれん・幕・のぼり等)によって、適切な素材・加工方法は異なります。
また、防炎加工を施すことで素材の風合いや質感が若干変化することがあるため、使用シーンのイメージを共有いただくことで、最適な素材のご提案が可能になります。
弊社(エクセル・タム)でも、ご発注時の用途や設置場所をお聞きした上で、適した素材・防炎加工の仕様をご提案しております。「どの素材が適切か分からない」という場合も、お気軽にお問い合わせください。
防炎ラベルの貼り付け位置や仕様を確認する
防炎ラベルは、付いていればよいというものではなく、物品の種類ごとに表示方法があります。カーテン、工事用シート、じゅうたん等では、縫付、ちょう付、下げ札、溶着など扱いが異なります。
とくに、店舗で見える場所に使うのれんや幕では、「どこにラベルが付くのか」を事前に確認しておくと、見た目と実務の両立がしやすくなります。
展示会では、現地確認しやすい位置を指定されることもあるため、事前に会場ルールを確認しておくと安心です。
納期に余裕をもつ
防炎加工が必要な製品は、通常の印刷製品よりも工程が増えることがあり、納期が長くなる場合があります。特に以下のケースでは余裕をもったスケジュールが必要です。
- 後から防炎加工を施す場合(別工程になるため)
- 防炎ラベルの申請・発行が必要な場合
- 繁忙期のご注文(展示会シーズンなど)
イベントや施設の使用開始日が決まっている場合は、早めに印刷会社・制作会社に依頼するようにしましょう。
弊社の場合は、後から防炎加工を施す場合には、目安として4日前後納期が延びるケースが多いです。
ただ、防炎加工がされている生地のご用意もありますので、お急ぎの方もお気軽にご相談ください。
実際には制作物のサイズや数量、ご依頼いただく時期により変動しますので、詳細は無料相談フォームよりお問い合わせください。
よくある質問

- 防炎加工はどんな施設で必須?
-
代表的なのは、高さ31メートルを超える高層建築物、地下街、百貨店、飲食店、旅館・ホテル、病院、福祉施設、保育所などです。
細かな区分や運用はありますが、「不特定多数が利用する」「避難に配慮が必要な人が利用する」施設では、まず防炎の要否を確認すると考えると分かりやすいです。
- 防炎製品と防炎物品は何が違うのですか?ラベルも異なりますか?
-
「防炎物品」は消防法に基づき、高層建築物や公共施設での使用が義務付けられている品目(カーテン・幕・じゅうたんなど)を指します。防炎に関する一定の条件を満たした物品には、「防炎ラベル」が付されます。
一方、「防炎製品」は法律の義務対象ではないものの、防炎性能が望ましい製品として日本防炎協会が認定するものを指します。代表例は、テント・寝具・作業服などです。これらには、「防炎製品ラベル」が付されます。
義務が発生する施設では、防炎製品ラベルのみでは要件を満たせない場合があるため、購入・発注時にラベルの区分を必ず確認しましょう。
- 間仕切りカーテンは防炎が必要?
-
はい、設置場所が消防法の義務対象施設(ホテル・病院・飲食店など)であれば、間仕切りカーテンも防炎物品の使用が求められます。
特に繰り返しの使用・洗濯が想定される場合は、原糸防炎タイプのポリエステル生地を選ぶのがおすすめです。
- のれんは防炎対象?丈の目安は?
-
はい、飲食店やホテルなどで使う布製のれんは、防炎規制の対象になるとされています。
実務上は、下げ丈1メートル未満を「火災予防上支障がないもの」として扱う例もありますが、消防本部ごとに運用差があり得るため、最終判断は所轄消防署へ確認してください。
- 防炎ラベルは購入できないのですか?
-
一般ユーザーが自由に購入して貼ることはできません。
防炎表示を付けられるのは登録表示者に限られ、防炎製品ラベルの交付にも事業所番号が必要です。
防炎ラベルが必要な場合は、ラベル付き製品を購入するか、対応可能な事業者へ依頼するのが基本です。
- 屋外で使用するのぼり旗や懸垂幕にも防炎加工は必要ですか?
-
一律には言えませんが、のぼり旗や広告幕は防炎製品の類型として認定されたものがあります。実際に必要かどうかは、会場ルールや施設条件によって変わります。
展示会やイベントでは、防炎性能や表示を求める規定があることが多いため、主催者資料の確認が欠かせません。
- 防炎加工ありとなしでは、どのくらい価格が変わりますか?
-
素材の種類・製品サイズ・加工方法によって異なりますが、一般的に防炎加工ありの製品は、なしのものと比較して数百円〜数千円程度の差額が生じることが多いです。
まとめ
防炎加工は、「燃えないようにする加工」ではなく、燃え広がりにくくして被害の拡大を抑えるための加工です。
防炎加工が必要かどうかは、施設の種類、物品の種類、会場ルールの3つで決まります。
迷ったときは、所轄消防署と施設管理者に確認し、防炎ラベル付きの製品を扱える印刷会社や加工業者に早めに相談しましょう。
弊社(エクセル・タム)では、防炎ラベル付きののぼり、のれん、幕の制作実績が豊富にございます。
「防炎加工が必要かどうか分からない」「どの素材が適切か知りたい」という場合は、ぜひ一度ご相談ください。


