発表会や学園祭、演劇、ライブイベント、式典などで使われる舞台幕。
ステージの雰囲気を大きく左右する重要なアイテムですが、いざ作ろうとすると「どんな布を使えばいいのか」「自分で作れるのか」「業者に頼む場合は何を伝えればいいのか」など、迷うポイントが多いものです。
舞台幕は手作りでも制作できますが、大判サイズ・写真やロゴの印刷・防炎対応・長期使用が必要な場合は、専門業者への依頼がおすすめです。特に学校、ホール、公共施設などで使用する場合は、防炎性能や設置方法の確認が重要になります。
この記事では、舞台幕や布系の舞台セットの制作も複数手がけてきた印刷のプロが、舞台幕の種類や事前に確認すべき項目、手作り(DIY)の手順、そして失敗しない業者オーダーのコツまで分かりやすく解説します。
- 学園祭・発表会・演劇で使う舞台幕を作りたい方
- 舞台幕を手作りするか、業者に頼むか迷っている方
- 背景幕・バック幕に写真やロゴを印刷したい方
- 防炎加工や設置方法まで含めて把握したい方
舞台幕とは?まずは作りたい幕の種類を確認
舞台幕とは、舞台の背景演出、目隠し、場面転換、照明効果などを目的として設置される大型の布製幕のことです。
ただ、一口に「舞台幕」と言っても、ステージ上には役割の異なるさまざまな幕が吊り下げられています。
まずは、自分が作りたい幕がどれに該当するのか、種類と役割を正しく把握しましょう。
よく使われる舞台幕の種類一覧

舞台まわりで使われる幕には、主に次のような種類があります。
| 舞台幕の名前 | 設置される場所 | 主な役割と特徴 |
|---|---|---|
| 緞帳(どんちょう) | 舞台の最前部 | 開演前や終演後に客席から舞台を隠すための最も豪華な幕。 |
| 一文字幕(いちもんじまく) | 舞台の上部(横方向) | 天井の照明器具や仕掛けを客席から見えないように隠す幕。 |
| 袖幕(そでまく) | 舞台の左右両端 | 出番を待つ出演者や舞台袖の機材を隠すための幕。 |
| 中割幕(なかわりまく) | 舞台の中央付近 | 左右に引き割って開閉する幕。場面転換時などに重宝。 |
| 大黒幕(おおぐろまく) | 舞台の最奥部 | 舞台の最奥部に設置される、光を吸収する黒い布製の幕。舞台に深い奥行きを与え、舞台上の人物や装飾を引き立てる。 |
| 背景幕/バック幕 | 舞台の後方 | 劇の背景(空、街並み、室内など)や、イベントのロゴなどを大きく印刷・描画した幕。 |
| ホリゾント幕 | 舞台の一番奥の壁際 | 照明を当てることで、朝焼け、夜空、心理描写などの色彩を表現するための白い大型の幕。 |
このように、舞台幕には目的に応じたさまざまな種類があります。学校行事やイベントでは、写真やロゴ、イラストを大きく印刷した背景幕やバック幕が活用されることが多いです。
「自分が必要な幕」はどれ?場面別・目的別の早見表
どの幕を作ればよいか迷う場合は、使用目的から考えると整理しやすくなります。
| 場面・目的 | おすすめの幕 |
| 学芸会・発表会の背景を演出したい | 背景幕/バック幕 |
| 開演・閉幕を演出したい | 緞帳 |
| 出演者の出入りを目立たせたくない | 袖幕 |
| 照明機材を隠したい | 一文字幕 |
| 場面転換をスムーズに行いたい | 中割幕 |
| 舞台全体を引き締めたシンプルな背景にしたい | 大黒幕 |
| 式典や講演会で上品な雰囲気にしたい | 緞帳・一文字幕 |
制作会社や印刷会社に相談すると、過去の制作実績をもとに、使用目的に合った幕の種類や仕様を提案してもらえる場合があります。 迷った際は相談してみるのも選択肢の1つです。
舞台幕を作る前に確認・決めておきたい7項目

舞台幕の制作を具体的に進める前に、必ず確認・決定しておくべき7つの重要なポイントがあります。
これらを曖昧にしたまま制作を始めると、「サイズが合わない」「設置できない」「施設の使用条件や消防法に適合しない」といったトラブルの原因になります。
使用シーン・設置環境
まず確認したいのは、どこで、どのように使う舞台幕なのかです。
たとえば、幼稚園や保育園の発表会で一日だけ使う幕と、劇場やホールで常設する幕では、必要な強度や耐久性が異なります。
学校の体育館で使う場合、壁やバトンに直接穴を開けられないことも多いため、設置方法もあらかじめ考えておく必要があります。
屋外で使用する場合は、風対策も欠かせません。大きな布は風を受けると想像以上にあおられます。スリット加工やハトメの数の調整、風が強い日は使用を中止するなど、安全に設置できる方法を考えておきましょう。
多少の雨に耐えうる素材選び、防水・撥水加工の検討も必要です。
確認しておきたいポイント
- 幼稚園・保育園・学校・ホール・ライブハウスなど、どこで使うのか
- 屋内で使うのか、屋外で使うのか
- 1日だけの一時利用か、長期間・常設利用か
- 観客や利用者がどのくらい集まる場所か
- 照明、音響機材、火気、熱源の近くで使う可能性があるか
作りたい舞台幕の種類
次に、先ほどの一覧や早見表を参考に、作りたい舞台幕の種類を決定しましょう。
デザインを印刷する場合は、使用目的を業者に伝えることで、見え方に合った素材や印刷方法を提案してもらいやすくなります。遠くから見る舞台背景なのか、近距離で見る展示用の幕なのかによって、必要な画質や生地感も異なります。
設置場所のサイズ
舞台幕のサイズは、設置場所に合わせて正確に測る必要があります。
測るときは、次の3点を確認しましょう。
| 測る場所 | 確認内容 |
| 幅 | 幕を掛けたい範囲の横幅。左右に少し余裕を持たせると安心 |
| 丈 | 吊り下げ位置から床、または見せたい下端までの長さ |
| 取付位置 | バトン、ポール、壁面、天井、スタンドなど、どこに固定するか |
カーテンのようにヒダを作りたい場合は、仕上がり幅よりも生地を多めに用意する必要があります。フラットな背景幕として使う場合は、設置幅に近いサイズで作ることが多いですが、端の処理や吊り下げ部分の加工分も考慮しましょう。
複数枚の生地をつなぎ合わせる場合は、つなぎ目がどこに入るかも重要です。人物の顔、ロゴ、文字の中央に継ぎ目が入ると目立ちやすいため、デザイン段階で配置を調整しておくと安心です。
素材・生地
舞台幕に使う生地は、見た目・重さ・透け感・発色・防炎対応の有無などを考えて選びます。
光の反射を抑えたい背景幕にはマットな質感のトロマットやスエード、高級感や遮光性を重視する緞帳や袖幕にはベロアや暗幕生地がよく使われます。
素材選びに迷う場合は、実際の生地見本を確認するのがおすすめです。写真だけではわかりにくい厚み、光沢、透け感、手触りを確認できるため、完成後のイメージ違いを防ぎやすくなります。
弊社(エクセル・タム)でも、無料で生地見本をご提供しております。1回につき5種類までご請求いただけますので、気になっている素材を選びフォームよりお気軽にお申込みください。
デザイン
どのようなイラストや文字、配色にするかを決めます。背景幕やバック幕に写真やイラストを印刷する場合、大判印刷ならではの注意点があります。
特に、幅が広い幕を1枚の生地では作れず、複数のパーツに分けて出力し、縫製でつなぐ必要があるケースでは、継ぎ目部分でデザインがずれないようデータ作成時に配慮が必要です。
舞台幕は遠くから見られることが多いため、細かな装飾よりも、遠目でも伝わる大きな文字やシンプルな構図が向いています。
舞台幕のような大判印刷におけるデータについて、具体的な作成方法や注意点はこちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

設置方法とそれに準じた加工
舞台幕は、作った後に「どう取り付けるか」まで考えておく必要があります。
代表的な加工としては以下が挙げられます。
| 加工方法 | 特徴 | 向いている設置方法 |
|---|---|---|
| ハトメ加工 | 幕に開けた穴の周囲を金具で補強する加工 | ロープ、結束バンド、フックで固定したい場合 |
| 袋加工 | 幕の上部や上下を筒状に縫う加工 | ポールやパイプを通して吊るしたい場合 |
| 周囲縫製 | 幕の端を折り返して縫う加工 | ほつれを防ぎ、耐久性を高めたい場合 |
| 面ファスナー加工 | 幕と設置面を面で固定する加工 | 付け外しを簡単にしたい場合 |
| カット加工 | 指定サイズ・形状に整える加工 | 変形サイズや装飾用途で使いたい場合 |
学校の体育館や公共施設では、壁に穴を開けられないケースも多いです。
その場合は、既存のバトンやポール、スタンド、ワイヤー、養生可能な固定具などを使えるか、施設側に確認しましょう。
設置の安全面と防炎規制
舞台幕は大きな布を高い位置に吊るすことが多いため、安全面への配慮が欠かせません。設置時は、幕の重さに対して固定具やバトンが十分に耐えられるかを確認しましょう。
脚立を使う場合は、転落に十分注意し、複数人で作業すると安心です。
さらに、不特定多数の人が集まる学校、公民館、商業施設、ホールなどで使用する舞台幕には、法律によって「防炎加工(防炎性能)」が義務付けられています。万が一の火災の際に燃え広がりにくくするための重要な規制です。使用場所の管理者に防炎加工の指定が必要かどうかを必ず事前に確認してください。
防炎加工については、こちらの記事で詳しく解説しています。

舞台幕の作り方は「手作り」と「業者発注」の2種類
舞台幕を用意する方法には、自分たちで材料を揃えて制作する「手作り(DIY)」と、専門の制作会社に依頼する「業者発注」の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、予算やスケジュールに合わせて選択しましょう。
手作りが向いているケース

- 小規模な発表会や、アットホームな手書きの風合い・温かみを活かしたい場合
- 文化祭など、制作のプロセスそのものをみんなで楽しみたい場合
- 予算が限られており、材料費だけで安く抑えたい場合
- 1回限りの短時間利用で、使い捨てに近い場合
保育園や幼稚園の短時間イベントに利用する
手作り感を演出したステージ背景にしたい
学園祭の一時的な装飾として使いたい
サイズが大きくなるほど裁断・縫製・着色・設置の手間が増えます。完成後にシワが出たり、色ムラが目立ったりすることもあるため、仕上がりの精度を求める場合は注意が必要です。
業者発注が向いているケース

- 写真や複雑なグラフィックを高精細に表現したい、クオリティを最重視する場合
- 商業施設や公共ホールで使用するため、「防炎ラベル(防炎認定)」が必須の場合
- 忙しくて制作に時間を割けず、最小限の手間で確実に仕上げたい場合
- 体育館の壁一面に飾るような、自作が困難な大判サイズの場合
企業イベントで使用するため品質を担保したい
ライブ会場でバンドのロゴを大きく印刷したい
大人数が集まるホールでの発表会で使う
防炎加工が必要な場合や、ハトメ加工・袋加工・縫製加工までまとめて依頼したい場合は、専門業者への相談が安心です。
エクセル・タムでは、「どれくらいの費用になるのか」「必要な加工や防炎対応について聞きたい」など検討段階の方のお問い合わせも承ります。
正確なサイズや素材が決まっていない段階でも、使用場所や目的をお伝えいただければ、適した仕様をご提案できますので、お気軽にご相談ください。
自作と業者制作の違いを比較
| 比較項目 | 自分で手作り(DIY) | 業者へのオーダーメイド |
| 費用 | 材料費のみ(数千円〜数万円) | 製品代(サイズによる) |
| 制作時間 | 数日〜数週間(重労働) | データ入稿から数日~2週間程度(待つだけ) |
| 仕上がり | 手作り感が出る(失敗リスクあり) | 画質がきれい、シワになりにくい |
| 大判対応 | 広い作業場所と人手が必要 | 大型出力・縫製加工まで相談しやすい |
| 安全性・防炎 | × 防炎加工が難しい | ◯ 防炎仕様の選択が可能 |
| 設置加工 | 自分で加工する必要がある | ハトメ・袋加工・縫製などを指定できる |
手作りは費用を抑えられる点がメリットですが、サイズによっては絵の具や布生地、縫製用のアイテムなどで数万円程度の費用がかかってくる場合もあります。
材料の準備・調達から制作、設置のための加工まで手間と時間がとられる点、作業場所と人手の確保も考慮しなければなりません。
業者依頼の一般的な相場としては、生地によって前後するものの、6,000~7,000円/平米(2026年時点)となるケースが多く、一定の目安にはできるでしょう。ただ、生地の種類、防炎加工の有無、どの設置加工を選択するか、など個別の要素が大きいため、まずは見積もりをとることをおすすめします。
どちらの方法にもメリットがあるため、用途や予算、求める仕上がりの品質に応じて選ぶとよいでしょう。
【手作りDIY編】舞台幕の作り方6ステップ

ここからは、自分たちで舞台幕を完全手作りする場合の具体的な手順を6つのステップで解説します。
まずは必要な材料を洗い出し、1つ1つ揃えていきます。
主な材料
布、絵の具、筆、ローラー、ミシン、糸、ハトメ、ハトメパンチ、タッカー、ロープ、養生テープ、チャコペン、定規、はさみなど
布の購入先
手芸店や生地専門店、ホームセンター、ネット通販など。大きなサイズが必要な場合は、反物で購入できるか、必要な幅の生地があるかを確認しましょう。
絵の具の種類
布用絵の具やアクリル絵の具、ネオカラーなどが使われることが多いです。乾燥後の状態を確認するため、事前に小さな切れ端などで試し塗りしておくと安心です。
設置場所のサイズに合わせて布をカットします。
このとき、周囲を折り返して縫うための「縫い代(ぬいしろ)」や、上部を袋状にするためのスペースを計算に入れることを忘れないでください。
また、一般的な布の幅(生地幅)は90cm〜150cm程度であるため、巨大な舞台幕を作る場合は、複数枚の布を横に並べてつなぎ合わせる必要があります。
全体のサイズから逆算して、何枚の布がどのような向きで必要になるかを綿密に計算しましょう。
重要なデザインとかぶらないように、また、つなぎ目が目立たないように、事前につなぎ位置を確認しておくとスムーズです。
カットした布をミシンで縫い合わせ、1枚の大きな幕に仕上げます。
複数枚の布をつなぎ合わせる場合は、ジョイント部分がずれないよう、まち針やクリップでしっかり仮止めしてからミシンをかけます。大きな布を扱う作業は、1人で行うとたわみやズレが生じやすいです。1人が布を支え、もう1人がミシンをかけるようにすると作業しやすくなります。
強度が必要な場合は、縫い目を二重にしたり、折り伏せ縫いのように端がほつれにくい方法を選んだりすると安心です。
縫製が終わったらいよいよデザインを描いていきます。
床や壁などに絵の具が付かないように、ブルーシートなどを敷いてから作業しましょう。
まずは、事前に決めていた文字やイラストの配置(ラフ案)をもとに、鉛筆やチャコペンで下絵を描いていきます。
着色には、発色が良く大きな面を塗りやすい「ネオカラー」などの絵の具を使用し、広い面はローラーやスプレー、細かい部分は筆を使うなど道具を使い分けるときれいに仕上がります。
ただし、厚塗りしすぎると布が硬くなったり、乾燥後にひび割れたりすることがあります。色を濃くしたい場合も、一度で厚く塗るのではなく、薄く重ねるようにしましょう。
絵の具が完全に乾いたら、吊り下げるための加工を施します。
ロープやフックで固定する場合は、上端を折り返してしっかりと縫い、ハトメパンチを使って等間隔にハトメ(金属の輪)を打ち込みます。ハトメの間隔が広すぎると、幕がたるみやすくなるため、サイズに応じて複数箇所に設けましょう。
ポールやパイプに通して設置する場合は、上部を袋状に縫う袋加工が便利です。ポールの直径に対して袋部分が小さすぎると通らないため、余裕を持って作る必要があります。
加工部分には力がかかりやすいため、ミシン糸を二重にする、布が薄い場合は補強布を当てるなどして強度を高めておきましょう。
特に屋外や長時間の使用では、こうした補強が重要です。
最後に、完成した舞台幕を設置します。
バトンやポールに取り付ける場合は、幕の重さが均等にかかるよう、中央から左右に向かって固定していくと、たるみや歪みを抑えやすくなります。ハトメにロープや結束バンドを通す場合は、一箇所だけに負荷が集中しないよう、複数箇所で固定します。
体育館や公共施設などで壁や設備を傷つけられない場合は、自立式のスタンド(パーテーションスタンドなど)を用意するか、施設管理者の許可を得たうえで、幕の重量に適合する固定具や既設設備を使用して、施設にダメージを与えない方法で安全に固定してください。
【業者オーダー編】舞台幕の発注~納品の流れ

大判サイズの舞台幕や、写真・ロゴ入りの背景幕、防炎対応が必要な幕を作る場合は、専門業者へのオーダーがおすすめです。
一般的な発注から納品までの流れをご紹介します。
見積もり・相談をする
まずはWebサイトのフォームや電話から、問い合わせと見積もり依頼を行います。見積もり時点で全ての仕様が決まっていなくても問題ありません。むしろ、早い段階で相談することで、素材や加工方法の選択肢を確認しやすくなります。
相談時には、次の7つを伝えるとスムーズです。
| 伝える項目 | 内容 |
| サイズ | 幅・丈・希望する仕上がりサイズ |
| 素材 | 希望があれば生地名。未定の場合は用途やイメージを伝える。「光沢のないもの」「軽いもの」などでもOK |
| 加工 | ハトメ、袋加工、周囲縫製、防炎加工など |
| 取り付け方法 | バトン、ポール、壁面、スタンド、ワイヤーなど |
| 用途・取付場所 | 学校、ホール、ライブ、展示会、屋外イベントなど |
| 枚数 | 必要な幕の数量 |
| 納期 | 使用日、希望納品日、急ぎかどうか |
弊社では、「学校の体育館で使う背景幕を作りたい」「横幅5m程度で、上部にハトメを付けたい」「ロゴと写真を大きく印刷したい」といった仕様が確定していない状態でのご相談も承ります。
舞台幕やステージセットの制作事例も複数ありますので、用途やサイズ、設置環境などを伺いながら、生地や加工など最適なご提案が可能です。
また、生地見本も1回につき5種類まで無料でご請求いただけますので、厚みや透け感、光沢、手触りをぜひ実物でご確認ください。
データの準備・入稿
デザインデータを制作し、業者に入稿(提出)します。イラストレーター(Illustrator)やフォトショップ(Photoshop)のデータが一般的です。
データ作成時は、実寸サイズ、解像度、塗り足し、カラーモード、文字のアウトライン化などを確認します。大判印刷では、画面上ではきれいに見えても、拡大すると画像が粗くなることがあります。写真を使う場合は、できるだけ高解像度の元データを用意しましょう。
データに不安がある場合は、入稿前に業者へ確認するのがおすすめです。修正が必要な場合、納期に影響することもあるため、余裕を持って進めましょう。
制作・加工
データと仕様が確定したら、印刷業者のほうで印刷・裁断・縫製・加工に進みます。データ入稿をしてしまえば、納品まで待つだけなので、自分で制作する場合に比べ大幅に手間が省けます。
舞台幕のサイズ、数量、生地、各加工の有無によって変わってきますが、10日~2週間程度で仕上がるケースが多いです。
納品
完成した舞台幕を受け取ります。
弊社では、ご指定の住所への配送によるご納品のほか、弊社工場(埼玉県草加市/川口市)でのお渡しも可能です。
イベント日が決まっている場合は、使用日前日ではなく、数日前に受け取れるスケジュールにしておくと安心です。
商品が届いたら、イベント当日に慌てないよう、すぐに開封してサイズや仕上がりをチェックしましょう。
可能であれば、事前に仮設置をして、見え方や固定方法を確認しておくと使用当日もスムーズです。
【制作事例】エクセル・タムで制作した舞台幕や美術セット

2024年に創業50年を迎えた当社では、学校行事用の舞台幕から、イベント用の大型美術セットまで、さまざまな制作実績がございます。舞台幕のような大きな幕にも、昇華転写印刷などを用いて鮮やかに印刷可能です。
舞台幕とは少し異なりますが、ステージ演出という観点で参考になる制作事例もございますので、あわせてご紹介します。
透け感にこだわり世界観に合わせた演出を行った例
映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』では、美術セット装飾用の布プリントおよび縫製加工に協力しています。劇中の世界観に合わせて、ポリエステル生地や綿生地、透け感の異なる素材を使い分け、インクジェット昇華転写やラテックスプリントで制作しました。
制作事例の詳細は、以下のページよりご覧いただけます。
制作事例:映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』美術セット協力
当社では各種印刷機器をそろえており、生地ごとに異なる質感や透け感を考慮しながら、写真や複雑なグラデーションも鮮明に印刷できます。
もちろん、学校や公共施設で必須となる「防炎加工」を施した状態での納品にも対応しています。
「サイズや素材が決まっていない」「防炎対応が必要かわからない」という段階でも、まずはお気軽にご相談ください。用途や設置場所を伺ったうえで、最適な素材・印刷方法・加工方法をご提案いたします。
舞台幕の作り方に関するよくある質問

舞台幕の制作にあたってよくあるご質問をまとめました。
- 舞台幕におすすめの生地は何ですか?
-
用途によっておすすめの生地は異なります。
背景幕やバックドロップには、軽くてシワになりにくく、折りたたんで持ち運びやすいことからポリエステル系の生地がおすすめです。
防炎性能が必須かどうか、屋内か屋外か、常設か一時利用か、など利用環境によって大きく左右されるため、迷った場合には印刷会社に問い合わせるのが確実です。
- 舞台幕に写真やロゴを印刷できますか?
-
はい、可能です。大判の舞台幕へもフルカラーで、写真やロゴ、イラスト、文字などをきれいに印刷できます。
ただし、大判印刷では元画像の解像度が重要です。小さな画像を無理に引き伸ばすと、粗く見えることがあります。ロゴや文字をきれいに出したい場合は、Illustratorなどのベクターデータを用意すると安心です。
- 学校やホールで使う場合、防炎加工は必要ですか?
-
はい、必要になる可能性が高いです。
消防法により、学校の体育館、公民館、商業施設、一定規模以上のホールなどで使用するカーテンや幕類には「防炎性能」が義務付けられています。
手作りで市販の防炎スプレーを使用しても、防炎ラベル付きの防炎加工品として扱えません。該当する場所で使用する場合は、最初から防炎表示を行える登録表示者、または防炎ラベル付き製品を取り扱える業者へ発注することをおすすめします。
- 舞台幕の制作にはどのくらいの日数がかかりますか?
-
手作りの場合は、材料集めからデザイン、縫製、着色、乾燥までを含めると、早くても数日〜数週間ほどかかります(特に乾燥と縫製に時間がかかります)。
業者にオーダーする場合は、デザインデータが確定してから通常「約10日〜2週間程度」で出荷・納品されるケースが一般的です。
サイズや加工内容によって前後するため、余裕を持ったスケジュールで依頼すると安心です。
まとめ
舞台幕には緞帳や背景幕、ホリゾント幕などさまざまな種類があり、用途に応じて適切なものを選ぶことが大切です。
制作方法として、手作りは費用を抑えられ、手作りならではの温かみを大切にできる一方で、仕上がりの品質や安全面という観点からは不安もあります。
「大きなサイズで失敗したくない」「写真やロゴをプリントしたい」「防炎規制をクリアしなければならない」など品質や安全面の担保が求められる場合は、プロの印刷業者へ相談するのが最適解でしょう。
「まずは相談だけしてみたい」「生地見本を見てから決めたい」という方も、お気軽にお問い合わせください。用途や設置環境をお伺いしたうえで、最適な舞台幕づくりをサポートいたします。

