展示会やイベント、限定グッズ制作で「他社と差をつけたい」「記憶に残るデザインにしたい」と考えたことはありませんか?
特殊印刷なら、通常の印刷では再現できない立体感や質感、光沢感をプラスでき、高級感や独自性を高められます。
本記事では、箔押し印刷やUV印刷、エンボス加工など代表的な特殊印刷8種類をはじめ、効果的な活用事例、導入時に押さえるべきポイントまで徹底解説。
「小ロットからでも注文可能?」「持ち込み製品へも印刷できる?」など、よくある疑問もまとめました。
読了後には、御社のプロモーションや商品に最適な印刷方法が明確になり、すぐに見積もり・相談へ進める状態になるはずです。
特殊印刷とは?通常印刷との違い

通常印刷との違い
まず、印刷における通常印刷と特殊印刷の違いについて確認していきましょう。
印刷と聞くと、多くの方が紙に文字や画像を印刷する「通常印刷」を思い浮かべます。
具体例としては、ポスターやカタログ、書籍、名刺などです。
これらの通常印刷に対し、「特殊印刷」は、布・アクリル・金属など紙以外の素材への印刷や立体感・光沢などの装飾効果を加えた印刷技術を指します。
例えば、紙の名刺やカタログで企業のロゴ部分だけキラッと光らせる箔押し、文字を浮き上がらせるエンボス加工などがあります。
布やアクリルに印刷できることから、ノベルティやオリジナルグッズ制作に向いているといえるでしょう。
なぜ今、特殊印刷が注目されているのか?
ところで、なぜ今特殊印刷が注目されているのでしょうか?
それは、トートバッグやキーホルダー、クッキーなど様々な素材に印刷できる自由度の高さから、企業のブランディングや記憶に残る販促物への活用が増えているためです。
JSSD 日本デザイン学会の調査では、特殊印刷を施したパンフレットは約6割の指標で「印象評価」に有意差のある改善が認められ、ブランドイメージを高める効果が統計的に示されています。
さらに、触れる行為(触察行動)を誘発し、デザインへの関心を高めることも確認されました。
このように、デジタル化の中でリアルな質感や記憶に残る加工が再評価された結果、特殊印刷が「差別化×ブランド価値向上」のツールとして注目されています。
目に見える差別化が企業イメージの第一印象を決める時代。特殊印刷された販促物やグッズを使えば、展示会での認知度アップ、SNSでの拡散につながるでしょう。
主な特殊印刷の種類と特徴

ここからは、具体的に特殊印刷の種類と特徴について、それぞれくわしくご紹介します。
代表的な8種類の特殊印刷は、それぞれ印刷できる素材や活用例が違います。違いを把握して、用途に合わせて最適な印刷方式を選びましょう。
印刷方式 | 特徴 | 対応素材 | 活用例 |
箔押し印刷 | 金・銀などの金属光沢を加える | 紙、レザー(皮革)、プラスチック | 名刺、ギフトボックス |
UV印刷 | 紫外線で即硬化・フルカラー対応 版不要・短納期・小ロット可 | アクリル、ガラス、木材 | アクリルスタンド、雑貨 |
エンボス・デボス加工 | 立体感・凹凸を演出 | 紙製品、厚紙 | 高級パッケージ、タグ |
ニス引き加工 | 表面に透明なニスを塗布してツヤ出しやマット感を演出 | 紙、一部のプラスチック | 名刺、パンフレットのロゴ部分、写真集、高級印刷物 |
蛍光インク印刷 | 紫外線下で発光、注目を集めやすい | 一般紙、POP用合成紙、ステッカーシート | ポスターやチラシ、警告ラベル、アイキャッチ用ステッカー |
ホワイトインク印刷 | 濃色や透明素材に白色のインク | 透明フィルム、クラフト紙や黒紙など濃色の用紙、アクリル、ガラス | 商品ラベル、アクリルPOPやインテリア雑貨の印字 |
発泡インク印刷 | 触ってわかる「もこもこ」質感、目や指で伝えるユニバーサルデザインにも活用可能 | 厚紙・クラフト紙、 コットン、ポリエステルなどの布製品 | 子ども向け絵本や教材、立体ロゴ印刷 |
フロッキー印刷 | 布のような手触り、繊維加工に近い | 厚紙、プラスチック、木材、革、ワッペン・アパレルなどの布製品 | ギフトパッケージのロゴや装飾、化粧品や高級雑貨のパッケージ表面、招待状、名刺 |
箔押し印刷(ホットスタンプ)
箔押し印刷(ホットスタンプ)は、熱と圧力によって金属やカラーの箔を素材に転写する印刷技術です。
金型を作り、高熱と圧力によって素材へ箔を転写するためホットスタンプと呼ばれます。
金、銀のほかにメタリックな金属やカラーが、見た目や手触りの面でブランドに高級感をもたらし差別化も期待できます。
名刺や販促品、ギフトボックスによく活用されており、注目率2.5倍にアップしたり、77%の割合で好感度が改善されたり、科学的に証明されています。
UV印刷
UV印刷とは、インクを直接印刷素材へ噴射して、紫外線で瞬時に硬化させる印刷技術です。
印刷後すぐに乾き、生産性の向上と納期の短縮が可能。さらにプラスチック、ガラス、金属、木材、布など多様な素材に印刷できる高い柔軟性を持っています。
ほかにも高解像度で鮮やかな仕上がりを期待でき、摩擦やあらゆる環境にも強いため、繰り返し触れるカードやインテリア雑貨、医薬品ラベルにも活用されています。
UVインクジェット印刷市場は、省エネ・環境負荷低減のメリットも追い風になって、2031年には約818.2億ドルまで拡大が見込まれている非常に急拡大の市場といえるでしょう。
エンボス・デボス加工
エンボス加工とデボス加工は、紙を強くプレスして図柄を浮き上がらせる、またはへこませる加工を指します。
凹版凸版の金属や樹脂製版を使って、0.3mmから0.5mmほど立体的に図柄を浮き上がらせる加工がエンボス加工です。
逆に凸版を上から押し込むことで図柄を立体的に凹ませる加工がデボス加工です。
どちらも、通常印刷では表現できない立体感を視覚と触覚の両面に与え、控えめながら奥行きと上品さを演出します。
手が込んでいる印象を与えるため、ブランド認知の補強、高付加価値を求めるターゲット層に向けて活用されています。
例えば、ショップカードやギフトカード、招待状のほか、バッグやベルトなど革製品にもおすすめの特殊印刷技術です。
ニス引き加工
ニス引き加工は、印刷物の上に透明な樹脂液(液体のニス)を塗布し、UV光または自然乾燥で硬化させる表面加工技術を指します。
光沢のあるグロスとつや消しマットの2種類から選べて、部分加工によってロゴや文字を浮き立たせる演出ができるため、デザイン性の高いパンフレットやカタログ、プライスカードにもよく活用されています。
特徴は、デザイン入稿の際にニス引き専用の入稿データが必要なこと、PP加工より低コスト・短納期で効率的なことです。
UVニスは環境負荷が低くエコな印刷技術として注目され、高級感とコストバランスを重視しつつ短納期で仕上げたい場合におすすめです。
蛍光インク印刷
蛍光インク印刷は、蛍光顔料を含むインクを紙や合成素材などに印刷して、通常光でも鮮やかな発色を実現し、場合によってはUV照射で発光する印刷技術のことです。
一般的なCMYK印刷より色域が広く、鮮やかなネオンカラーを表現できるため、視覚的インパクトと安全性、セキュリティ性を両立できるユニークな加工技術といえるでしょう。
活用例としては、交通標識、警告ラベル、現場案内板などの注意喚起としての利用が挙げられます。また、パスポートや招待状、イベントチケットなどUV光を当てて確認する偽造防止に活用されています。
理由は、鮮やかなネオンカラーは通常印刷と比べてぱっと目を引き、暗所や薄暮時にも光る可視効果があり、ブランドの訴求力や注目度を高めるからです。
目的に応じて素材や方法を選べば、印象的かつ実用性の高い広告や販促物になるでしょう。
ホワイト印刷
ホワイト印刷は、透明・濃色・金属素材に対して始めに白インクを下地として印刷し、その上にCMYKカラーを重ねて、鮮やかでプロフェッショナルな印象を与える印刷技術です。
白層を下地にすると色がくすまず発色が鮮明になるため、クリアファイルや黒紙などの濃色用紙のラベル印刷、インテリア雑貨への印字などへ主に活用されています。
ブランドロゴ・ラベル・POP・ノベルティなど、視認性と質感が重要な印刷物への展開が効果的です。
アクリル板、ガラス、プラスチックなど紙以外の素材にも対応可能な印刷機があり、特に透明素材への安定した発色を施したい場合におすすめです。
発泡インク印刷
発泡インクとは、通常のプラスチゾルインクに熱で膨らむ発泡剤を混合し、印刷後加熱処理を施し、インクが立体的にもこもことした質感になる印刷技術を指します。
耐久性が高く、洗濯にも強いため、キャラクターグッズやTシャツなどのアパレル製品によく用いられています。
絵本など、さわって体感できる印刷として効果的です。
コストパフォーマンスに優れ、多色印刷や他の効果系インクとの併用ができる反面、細かいデザインは潰れやすく、CMYK印刷よりも白っぽく感じるため注意が必要です。
販促品に採用する際は、手触りを重視するトートバッグやエコバッグ、メインターゲット層が子供向けの教材におすすめです。
フロッキー印刷
フロッキー印刷とは、紙やプラスチックの素材に接着剤を刷り、静電気で短繊維(フロック)を垂直に植毛する印刷技法のことです。
ベルベットのようななめらかな手触りが特徴で、見た目・手触りの両面で高級感や遊び心、温かみを与えることができます。
金銀以外のほぼ全色対応でき、小ロット短納期にも対応できるためBtoB導入にもおすすめです。
例えば、ギフトや化粧品パッケージに豪華で高級感のある付加価値をつけたり、バッグや帽子にロゴを植毛して記憶定着や印象に残る演出をしたりするのに向いています。
ただし、摩擦や洗濯による毛羽落ちリスクがありますから、用途や素材との相性を事前に確認しておきましょう。
\どの印刷方式が適切か相談してみる/
特殊印刷の活用事例4【シーン別】

主な特殊印刷の特徴を踏まえたところで、ノベルティ・企業向けに活用できる具体例を4つの視点でご紹介します。
ターゲット層への訴求力や話題性、差別化、小ロット対応の可否など、注文前に各特殊印刷の特徴や効果を確認しておきましょう。
ノベルティ・販促グッズ
ノベルティや販促グッズと言っても、ボールペンやメモ帳、アクリル製品、マグカップ、せんべいというように種類が豊富にあります。
短納期で小ロットから注文可能なUV印刷は、新商品の展示会や営業訪問時に配布する社名入りボールペンやアクリル製品と相性抜群です。
色鮮やかさと再現性の高さという観点から、ホワイト印刷は企業ロゴ入り記念品や創立何周年イベントのノベルティに向いています。
- 展示会・営業訪問時の名入りボールペンやトートバッグにUV印刷
- 小ロットでも印刷可能なUVプリントで、限定ノベルティにブランド感を演出
- 企業ロゴの再現性が高く、記念品・周年イベントにも有効
ライオン株式会社が2016年実施したノベルティの受取りに関する調査では、「どのようなノベルティなら受け取りますか?」という質問に対して「実用的なもの」という回答が60%以上を超えました。
ロゴ入りUSBは相手へのインパクトが強く、実用的な宣伝ツールとして評価されています。
UV印刷は小ロットで低コストに対応できる特殊印刷のため、USBノベルティなどの実用品に採用すればブランドの記憶定着につながりやすくなります。
パッケージ・ラベル印刷
商品を包むパッケージや商品名を記載するラベル印刷にひねりをくわえるという点で、高級感や上質感を演出できる箔押し印刷、エンボス加工は非常に効果的です。
金箔や凹凸を施せば、ぱっと見た時に季節感や品質の高さがすぐにわかります。
また蛍光インクで、人気商品の偽造防止、限定感の演出に役立ちます。
- 商品パッケージの箔押しやエンボスで「高級感」「上質感」を演出
- ホログラム加工による偽造防止や、限定感の演出
Unboxing Satisfaction Scoreに基づく分析によれば、62%の視聴者が商品購入前の情報収集としてInstagramやTikTok、YouTubeなどの開封動画を見ると報告されています。
いわゆる開封体験がブランドの信頼獲得や認知拡大につながっていることがわかります。
エンボス加工と箔押し印刷を組み合わせて印象深いパッケージにすれば、SNSで開封動画が拡散されやすくなり、より購買促進につながる可能性が高くなるでしょう。
名刺・ショップカード
名刺、そしてお店情報を記載したショップカードは、コンパクトながらビジネスにおいてとても重要なツールです。
顔写真のある名刺は、ない名刺と比べて信頼性と記憶率が大幅にアップするというデータもあります。
会社名やロゴを箔押しした特殊印刷の名刺なら、第一印象で「普通の名刺と違うな」という印象を与えられます。
他にもブランドイメージに合わせて、エンボス加工やフロッキー印刷の上品さや手触りの良さを活かせば、話題を生みその後の商談にもつながりやすくなるでしょう。
- 箔押し名刺は、第一印象で「きちんとした会社」という信頼を与える
- 厚紙+エンボス+フロッキー印刷の多層的表現が話題性を生む
- ブランドイメージや価値観をカード一枚で伝える設計が可能
例えば、透明プラスチックに、UVニス加工を重ねて、光沢と立体感を加えた名刺は、視覚的触覚的効果が非常に高いデザインです。
大手コンサルティング会社マッキンゼーの実施した調査によれば、差別化された名刺を持つセールスパーソンは、標準的な名刺を使用する同僚と比較して約2.7倍の商談成立率を記録しています。
ツルツルとした手触り、ざらざらとした手触りを1枚にまとめることで、第一印象にインパクトを与え、その後も長期的に記憶に残る差別化ができ、新規取引の商談率アップにつながるといえるでしょう。
ブランドグッズ・アパレル製品
物販や社内イベント、キャンペーンでよく見かけるおそろいのオリジナルTシャツやエコバッグを注文するといった場合、期日まで時間が無かったり予算の余裕がなかったりしませんか?
UV印刷は、小ロット対応、短納期が可能な特殊印刷でもありますから、急ぎで社員向けに作りたいという要望にも柔軟に対応できます。
アパレル製品との相性がいい発泡インク印刷で、大胆なデザインにすればキャンペーン施策の効果がさらに見込めるでしょう。
- 物販・社内イベント・キャンペーン施策と連動できる柔軟性
- 小ロットから対応可、社員向けや社内表彰グッズにも人気
Times of Indiaの調査によれば、社員向けのグッズパックによって会社に貢献しようとするエンゲージメントが向上し、商談率アップ、自発的なSNS拡散などがみられました。
丁寧なカスタムグッズを作成することで、単なる記念品というだけでなく、共通体験を生みだし、自然と社内のモラルを高められることが実証されています。
特殊印刷の導入で得られる6つの効果

シーン別の印刷方法や具体例から、実際に注文するデザインや工程が浮かんでいるかもしれません。
そこで、特殊印刷の導入で得られる6つの効果を改めて確認しましょう。
得たい効果がわかれば、注文の流れや社内での連携に組み込みやすくなります。
チーム内でサンプルの共有、ロット数の確認、プレスリリースまでの全体の把握など、ぜひ積極的に活かしてください。
ブランド価値向上
ブランドの第一印象は、わずか数秒で決まります。
この数秒で、高級感や信頼感を視覚的に伝えることができる特殊印刷は、きわめて強力な武器になるでしょう。
例えばエンボス加工された名刺を手渡せば、受け取った相手は自然と手ざわりに目が行き、「細部までこだわる会社なのだろう」といった印象を持ちます。
企画部門で新商品発表会や展示会の資料に高級感を持たせれば、ブランド価値が高まり、自然とメディア露出が増えるでしょう。
PR担当者ならプレスキットに特殊印刷を採用することで、記者やインフルエンサーの手元に長く残る確率が高まります。
店頭スタッフの目線から見ても、高級感、信頼感の高いパッケージやPOPで売り場全体のブランド感が底上げされ、購買意欲を後押しします。
記憶に残る設計
第一印象はわずか数秒ですが、長期的に記憶に残る体験を特殊印刷は提供できます。
視覚以外の感覚体験は記憶に大きく影響し、二、三日後に「そういえば…」と思い出しやすくなるでしょう。
例えば蛍光インクなら暗所でブラックライトに当てることで鮮やかに発光し、イベントやフェスのノベルティに最適です。
企画担当者にとって、来場者や顧客に商品やブランドを「体験」として記憶してもらえれば、リピート率向上、SNSでの自然拡散につながるでしょう。
差別化の武器に
市場がブルーオーシャンでない限り、市場には似たような商品やサービスがたくさんあります。
特殊印刷は、見た目や質感で瞬時に差別化を図れるため、差別化の武器になるでしょう。
例えばパッケージにホワイト印刷を重ねることで、鮮やかなデザインが映え、棚に並んだ瞬間から他社製品より目立ちます。
企画段階で特殊印刷を採用し、「自社の製品らしさ」を確立しましょう。
PR担当者は、メディアへのプレス資料で独自性をアピールでき、報道価値を高められます。
店頭スタッフにとっても、差別化されたパッケージは接客時のフックになり、商品の強みを説明しやすくなるはずです。
素材・形状の自由度
特殊印刷は、紙以外のアクリル、ガラス、金属、布、木材など多様な素材に対応可能です。
素材・形状の自由度が高ければ、商品の世界観をそのまま販促物に反映できるチャンスです。
例えばUV印刷は、オリジナルアクリルスタンドや木製POP、金属製名札など幅広い商材に展開できます。
PR部門で、素材そのものにこだわったプレスキットや試供品を製作すれば、他社との差別化につながるでしょう。
店頭で、ブランドの印象に合わせてスタンドやパッケージにすれば、より売場全体の雰囲気が統一できます。
小ロット・テストにも対応
デジタル印刷技術の進化により、特殊印刷は小ロットや一点物の制作が可能になりました。
そのため新商品の試作や、テストマーケティングへの活用、VIP限定ギフトなど柔軟に対応できます。
企画部門ではテストマーケティングで市場反応を試したり、PR部門ではメディア向けの限定サンプルやキャンペーン賞品にしたりと幅広く効果が得られるでしょう。
店頭スタッフにとっても、期間限定の特別仕様は話題になり、来店動機を作るきっかけになります。
商談のきっかけになる
特殊印刷を施したパンフレットや商品は、その見た目と質感から自然と会話が生まれます。
展示会で配布した名刺やパンフレットが、「この印刷面白いですね」といったように商談のきっかけになり、新規顧客の開拓につながります。
その効果を狙って、企画の段階で特殊印刷を視野に入れれば、商談前に相手の関心を引く仕掛け作りができるでしょう。
また特殊印刷のプレスキットがメディアの取材依頼になったり、店頭スタッフが来店客とのアイスブレイクとして活用したり、様々な場面で特殊印刷が活きてきます。
特殊印刷の発注時によくあるご質問(Q&A)

特殊印刷を使いたい、実際に注文したい場合、いろんな疑問が出て来るかと思います。
印刷会社への問い合わせポイントをまとめました。
持ち込み商材への印刷はできますか?
A.印刷会社によって対応できるかどうかは異なります。
例えば、すでに仕入れたマグカップやTシャツ、アクリル板などに直接印刷したい場合、素材や形状によってインクが定着しにくいことがあります。
事前に素材、表面加工の有無、数量を伝えるとスムーズです。
テスト印刷を行ってくれる印刷会社もありますから、まずは相談してみましょう。
特殊加工と素材の相性がわかりません
A.箔押し印刷やホワイト印刷など特殊加工は、紙、アクリル、金属など素材ごとに向き不向きがあります。
例えば、細かい模様の箔押しは凹凸のある紙では再現が難しいです。
印刷会社のカタログや過去事例を見せてもらい、相談する際に「店舗用POPとして使う」「高級感のあるノベルティにしたい」など最終的な利用シーンを共有しましょう。
最適な特殊印刷と素材について提案してもらいやすくなるはずです。
デザインデータがなくても大丈夫ですか?
A.ほとんどの印刷会社では、デザインデータがない状態でも対応可能です。
社内にデザイナーがいない場合でも、ヒアリングをもとにデザイン制作から依頼できるプランを提案してくれるでしょう。
ただし、「ロゴデータ」「参考画像」「使用したい色」など最低限の情報はご用意ください。
見積もりや納期がわからず稟議に出せません
A. 早めにお見積りと納期についてご相談ください。
社内稟議に出すために正確な見積もりと納期が必須です。
問い合わせる際は、「数量」「サイズ・色数・加工内容」「希望納品日」を明確に伝えましょう。
特殊印刷は、通常印刷よりも納期が長くなることがあるため、展示会やキャンペーンなど日程が決まっている場合は要注意です。
小ロットでも特殊印刷はできますか?
A.印刷会社によるため事前に確認しておくと安心です。
弊社(エクセル・タム)では、数十個単位の小ロット対応も可能です。
少量でも高付加価値をつけたいイベント限定グッズやノベルティの受注実績も多数あります。
ただ、印刷の種類や素材により、少量でのご依頼だと1個当たりの単価が高額になることもあります。
「コストを抑えつつ高級感を演出したい」「テストマーケティング用に少量発注したい」
などご予算や目的によって最適な方法をご提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
特殊印刷とは何か?ここまでのまとめ

Q1. 特殊印刷とは何ですか?
A. 特殊印刷とは、通常のインクや紙では表現できない装飾・質感・素材対応を可能にする印刷加工技術です。
箔押し印刷、UV印刷、ホログラム、発泡インク、エンボス加工など、見た目だけでなく“触感”にも訴える印刷が可能です。
Q2. 特殊印刷のメリットは?
A.販促力や記憶定着率がアップする効果があります。
・視覚的・触覚的インパクトがある
・他社との差別化につながる
・ブランドの高級感・世界観を強調できる
・小ロット・短納期対応が可能な方式も多い
Q3.特殊印刷にはどんな種類がありますか?
A.代表的なものは以下の通りです。
- 箔押し印刷(金・銀などの光沢効果)
- UVインクジェット印刷(速乾&フルカラー対応)
- エンボス/デボス加工(立体感)
- ホログラム加工(虹色反射など)
- 発泡インク印刷(ふくらみのある質感)
フロッキー印刷(起毛素材のような表現)
Q4.特殊印刷は高いですか?
A. 一般印刷よりは単価が上がりますが、印刷方式によっては小ロット対応が可能です。
たとえば、UV印刷やパッド印刷なら版が不要なため、初期費用を抑えながら印象的な加工が可能です。
目的と予算に応じた提案ができますので、まずはご相談ください。
Q5.どんな場面で使われますか?
A. 特殊印刷は、“記憶に残したい場面”や“高付加価値が求められる場面”で多く使われています。
- ノベルティ(展示会、記念品、販促品)
- パッケージ印刷(食品・コスメ・アパレルなど)
- 名刺やショップカード
- オリジナルグッズ(Tシャツ、タンブラーなど)
- 特別な印刷物(カタログ、ギフトカード、年賀状)
まとめ―印刷物を“体験価値”に変えるのが特殊印刷

特殊印刷は、単なる見た目の装飾や加工ではなく、受け取った相手の記憶や感情に残る体験価値を生み出す手法です。
質感や立体感、光沢や透明感を自在に組み合わせることで、印刷物はただの情報伝達ツールからブランドを語る「コミュニケーションデザインの一部」へと進化します。
「まだどの印刷技法を採用するか決まっていない」「加工や素材の知識がない」という状態でも問題ありません。
創業50年の弊社(エクセル・タム)は、特殊印刷の対応実績も豊富です。
「この素材にUVインクジェット印刷は可能か?」といった具体的なご相談はもちろん、ご予算と仕上がりイメージを伺い最適な印刷技法をご提案することも可能です。
ブランドの魅力を形にし、手に取った瞬間に価値を感じてもらえる印刷物を作るために、まずはお気軽にご相談ください。
次のプロモーションは、“記憶に残る印刷”で勝負しませんか?